部会長挨拶


 本熱工学部会は,化学工学における基盤技術分野を担うひとつに位置付けられ,平成15年度より西村龍夫(山口大学)初代部会長のご尽力により発足しました.熱流体プロセスのみならず,材料プロセス,反応操作,エネルギー,環境,生体系に至るまで,ほとんどすべての現象に熱が大きく関わってくるといって過言ではなく,本部会の役割は非常に大きいと考えています.

 本部会の前身は,伝熱促進と周辺技術研究会,省エネルギー特別研究会であり,伝熱,輸送現象,燃焼工学,熱工学などを基礎学問として,伝熱促進,省エネルギー,未利用エネルギー,エネルギー変換,燃焼機器およびその周辺技術を応用分野とした活動を行っていました.このような活動を引き継ぎ,西村龍夫初代部会長および深井潤(九州大学)前部会長のご努力により,本部会は,熱に関連するあらゆる分野の学問および技術の進展を目指して,ここまで発展して参りました.

 最近では学術的にこれまで体系化されてきた熱工学分野が成熟し,オールドファッション化しているのではないかということが危惧されています.しかし,現在の大きなトピックスとなっているナノテクノロジー,バイオテクノロジー,エネルギー,環境などのいずれのキーワ?ドに関連する分野でも,熱的な制御は益々高精度化が要求されています.これらの分野の技術的課題に対して,熱工学的方法論を駆使しつつ,さらに踏み込んだ新たな方法論を展開していくことにより学術的にも技術的にも萌芽的な分野を創成し,新規領域として構築することが求められています.

 このような観点から,本部会では他の分野と積極的に交流しつつ新しい熱工学の展開を試みることと同時に,基盤技術としての体系を維持・発展することも重視しています.そこで,熱工学部会では,各部会,他学会,さらには,かつてはほとんど関連のない分野などとも積極的に交流を深め,お互いに学術的,技術的な向上を図る行事も多数企画しています.また,熱工学の基盤技術としての充実と展開を図るためのポテンシャルを一層ステップアップするために,論文特集,様々なシンポジウムやセミナーの開催,国際会議の誘致などを試行していきたいと考えています.何らかの熱工学に関連またはツールとして必要と考えられておられる研究者,技術者の皆様には,本部会の会員である無しにかかわらず,積極的な企画への参加をお願い致したく存じます.



熱工学部会 部会長
 板谷 義紀
(名古屋大学)

 




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