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ご挨拶

分離プロセス部会長就任にあたって

2019年3月

名古屋工業大学 森 秀樹

 この度,第7代部会長・岩田政司先生の後を受けまして、分離プロセス部会長を拝命いたしました。2003年に発足して以来,継続されてきた部会活動をさらに活性化できるよう微力ではありますが尽力いたしますので,引き続き部会員の皆様のご支援をお願い申し上げます。
 日本の高度成長期において,分離技術は化学・石油化学工業の成長,新しい産業の創出とともにその分離工程を担う重要なキーテクノロジーとして発展してきました。化学工学誌(1999年11月号)の特集「20世紀の化学工学」では,各単位操作の歴史とともに未来予測が掲載されており,そこでは分離操作を通した製品への新たな機能の付加,高度なシミュレーションを応用した詳細な現象解明/基礎研究,バイオテクノロジーへの展開など多くの夢が語られていました。この20年間で多くの学術的成果が産業界で実用化されてきましたが,他方,地球温暖化ガスの削減,資源リサイクル,原料転換,あるいは多品種少量生産などの社会環境の変化により,分離プロセスの技術開発において,従来型の単位操作の深化・高度化だけではなく,新たな境界領域の開拓・技術革新が必要とされるようになりました。今とは異なる技術開発ルートへのジャンプは思いつきだけで実現することは不可能であり,既存の技術の基本原理・原則の深い理解と,研究分野を超えた真剣な議論を通してのみ可能と考えます。
 分離プロセス部会は、現在は,600名を超える幅広い専門の部会員,膜工学分科会、固液分離分科会、蒸留分科会、吸着・イオン交換分科会および抽出分科会の5つの分科会で構成されており,各分科会の活動とともに,「基礎講座」、「最新技術講座」および「講演および見学会」,年会・秋季大会におけるシンポジウム企画からなる部会全体の活動が実施されております。これらの企画を通して部会員相互の緊密な交流を図るとともに新しい研究領域の出現・技術革新に繋がる活動を行っていきたいと考えております。そのためには部会員一人一人が部会活動に積極的に参加していただくことが必須であり,また部会へ楽しく参加できる環境を整えることも必要となります。部会員と部会の両方の成長の実現に向けて精一杯努力させていただきますので,部会員の皆様のご支援,ご協力を心よりお願い申し上げます。